新エネルギー計画 波力発電のメリット
前回までは、波力発電の基本概念と4つの発電方法をご紹介しました。今回は波力発電のメリットをご紹介します。
<メリット>
・枯渇問題がない:波ですので枯渇することはないと考えられます。
・面積あたりの発電効率:空気よりも重い水の運動エネルギーを利用するので、発電効率が他の再生可能エネルギーよりも優れています。例えば太陽エネルギーの約20-30倍、風力発電の約5倍です。
・発電の安定性がよい:日本は島国であるため、発電に必要な波が得られやすいです。波が全くない状況が続くということがないため、太陽や風よりも安定しています。
風力発電の場合は風が弱かったり、なかったりすると発電できません。また、風向きや発電設備の設置場所などの条件にもよります。太陽光発電の場合も、発電が太陽が出ている時間に限られたり、天候の影響を大きく受けてしまうでしょう。
風力発電や太陽光発電は天候等の外部要因によって発電が左右されてしまいますが、波力発電は安定した発電が見込めます。特に海に囲まれた日本では広い範囲で波のエネルギーが活用できることが期待されます。
・産業への波及
波力発電が実用化されることによって海での発電所を建設するために必要な新しい素材の開発、海で使える機械や部品の製造が優れている造船業界に、新しい市場が開かれると期待されています。
次回は波力発電のデメリットについてお伝えします。