新エネルギー計画 核融合発電について3
前回、新エネルギーのひとつである核融合発電について記載しました。
今回も引き続き核融合発電について紹介いたします。
原子力は「核分裂」と「核融合」に大別されます。「核分裂」は原子力発電や原爆で危険なものですが、「核融合」は発電施設が吹っ飛ぶ心配はあるものの、暴走や爆発が起きないものとされています。
この核融合のデメリットとしては、反応を起こす際にプラズマを発生させますが、このプラズマの維持が大変むずかしいといわれています。前回ご紹介しましたが、ドイツを始めとする世界各地で何十年も研究が行われてきました。
強大なプラズマを維持すること以外のデメリットは、まず、1つの国で支えきれないほど膨大な研究費用がかかるため、国際的にITER計画(国際熱核融合実験炉)という共同研究の形式を取っていることが挙げられます。コストの試算をしていますが、結果的に予測範囲で収まったことがありません。
また、エネルギーの形態として軍事利用するかもしれないレーザー核融合などもあるため、国際機関による管理が必要不可欠です。そのため、隠蔽問題や捏造問題が発生する可能性もあります。
再生可能エネルギーを検討するにあたっては、地域レベルで自給自足できることや高度な専門性を必要としない誰にでも使える技術であること、無尽蔵に作り出せるエネルギーであることが良いでしょう。しかし、これらの条件を満たしていないと政治・外交の問題等にも発展してしまう可能性があります。
問題は山積みですが、新エネルギーを生み出すためにたくさんの科学者が努力しています。これまでも不可能だといわれてきたことが、現在可能になっている事例がたくさんあります。今後に期待しています。